平成29年12月の言葉


12月の言葉          初心に立ち戻り真の信心を現そう
 12月、師走の到来です。気ぜわしい中にもしっかりと一年の良き締めくくりをさせて頂きましょう。
 先日、麻布教会の先生が信者さんが友人の方から送って頂いたというメールを転送して下さいました。「約30年前の記憶で曖昧ですが、宮崎県にあった土呂久鉱山で周辺住民がヒ素中毒被害にあい、鉱山主の住友金属鉱山を相手に集団訴訟を起こし、当時新橋の住友金属鉱山で被害者の方々が2ヶ月間座り込みました。私は友人に誘われ土呂久の皆さんの食事作りのお手伝いをした時の記憶です。」と前置きし、「新橋住友ビルの向かいに『金光教芝教会』があり、寒さがつのる中、弱った身体で抗議するじいちゃんやばあちゃんに『トイレを使って下さい。中で休んで下さい。』と門を開けてくれました。私たちもトイレをお借りした記憶があります。道行く人々の冷たい眼差し、警察の過剰警備の中で見知らぬ宗教の教会が助けてくれたありがたさに『金光教』という名前を覚えました。」というものです。
 私も30年前のその時の場面が鮮やかに蘇ってきました。ヒ素中毒で亡くなった多くの方の遺影を掲げ5人の被害者が支援者と共に寒さつのる中、約2ヶ月間の抗議をしておられました。その姿に教会として何が出来るか父と共に考えました。父・先代大場正範先生は、夜にはお湯のポットを差し入れ、トイレを使えるように夜通し開門しておくことを決断しました。抗議の皆さんには大変喜んで頂き、その後勝訴を勝ち取った時、大勢の方がお礼のお参りに来られました。
 教祖様は「かわいいと思う心が神心じゃ」「人が人を助けるのが人間である」とみ教え下さっています。この一通のメールによってこのお道の基本的なみ教えの大切な処を忘れてはならないと気付かされ、30年前の先代の信心(教会の姿勢)に立ち戻らされる思いでした。
 共に教祖のみ教えに立ち返り、一年をしめくくらせて頂きましょう! 




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